塾長フォーラム① 「誉めることの大切さ」
「誉める」ことの大切さ
子供がテストで80点を取りました。本人にとっては久々の高得点です。家に帰って、お母さんに真っ先に見せにきます。
「お母さん、今日テスト返ってきたよ。」
この時、お母さん方の反応は決まっています。ほとんどのお母さんが真っ先に間違えた問題に目をやるんですね。そして言います。
「ここ、計算ミスしているじゃないの。」
「漢字さえ書けていたら○だったのに。」
どうです。みなさんもそうではないですか。せっかく良い点を取って誉めてもらえると思っていたのに、こう言われた子供の気持ちはどうでしょう。
今日、家族の皆さんで実験してみてください。簡単なジェスチャーゲームです。
例えば、「テーブルの上のコップに水をさす」という正解をあらかじめ決めておいて、正解を知らない子供にその行為をさせるのです。その際、正解と違った行動に出たら家族みんなで怒った顔をして「ブー」と言います。テレビに近づいたら「ブー」。冷蔵庫を開けようとしたら「ブー」。そのうち子供はいやになってゲームをあきらめてしまうかもしれません。
次に、同じゲームで、正解に近づいたら笑顔で拍手します。テーブルに近づいたら「パチパチパチ」。水差しを持ったら「パチパチパチ」。今度は、そんなに時間をかけずに正解に到達するはずです。
そして、その時の子供の表情に注目してください。「ブー」のときは子供の顔も無表情で、「パチパチパチ」のときは子供も笑顔になっているはずです。どちらのゲームを子供が好み、もう一度やりたいと意欲を見せるか、言うまでもありません。
人は誰でも誉められたいと思っています。子供ならなおさらです。子供がテストを見せたら、まず正解している個所を誉めてあげてください。
「こんな難しい問題、よくできたね。」
「以前まちがえた漢字が今回は書けたね。」
その上で間違えた問題について指摘すれば、子供は「もっとがんばろう」と思うのです。
こうした親の対応一つで、子供の学習意欲は大きく育ちます。また逆に、学習意欲の芽を摘んでしまうこともあるのです。
ぜひ誉める教育を心がけてください。
誉める教育は、けなす教育の100倍効果がある
子供のテストは正解から見ること
誉めた後でのアドバイスは効果がある
次世代教育森学園 塾長森博嗣